Salami×Shin
〜どもども、お久しぶりのスカイプですね。
ー本当久しぶりだよね、というかスカイプなんて前に一回しただけだから、これで二回目という(笑)
あ、さっき、久しぶりにBeaglesのHP見たんだけど、なんか色々な項目が増えてて、面白かったよ。
〜ありがとうございます。なんかカオティックだと時々言われます笑。
BeaglesのHPはどんどん複雑になれば良いなと思っていて、見やすくてスタイリッシュなウェブページなんか、もう誰かがやっているんだから、自分たちはやらないって決めているんですよ。
ーひねくれているね笑。
〜そうですか?
今回のスカイプ、これ、いま声、録っているんで、面白い感じに会話ができたらウェブにアップしますね笑。
ー対談ってやつだね。
〜というわけで、とりあえず完成しましたね、3曲。Salami×Beagles。
今までのBeaglesとはひと味違う感じのする音響は、Salamiさんならではだと思います。
ーそうかな?なんか普通に君たちだけでもできそうな気がするけど?
〜そんなこと言ったら元も子もないですよ笑。
ーでも今回のやつは、君のサンプリングフリークっぷりが露出し始めているよね。
〜フリークっていうほどじゃないけど、サンプリングは使っていますね。ちょうどこの辺りから色々サンプリングするようになったんだと思います。
ーもう楽器弾いていないんでしょ?ウェブに書いてあったけど。
〜Beaglesの中ではもう楽器使っていないですね。でも、すごく難しいです。メンバーに書いた曲がボツにされまくっていますよ。
ーやっぱ楽器の音がないと難しそう。サウンドでメロディ描けないのは、難しい気がする。ただただ実験的なことするんだったら、別にそんなこともなさそうだけど、君たちの求めるポップって、本当にポップ性を求めてくるじゃない?
〜キャッチーじゃないと、すぐにボツですからね。自己満でしょ、これ?の一言で切り捨て。しんどいですよ、ばっさりやられると笑。
ーポップに響かせるのって、バックのアンサンブルもやはり重要だったりするものね。
〜まあ、声は使えるので、サウンドにメロディは注入できるんですよ。裏でコーラス歌わせて、コード感だしたりとか。元々、コーラスについては突き詰めていきたいとメンバーとも話しているし。
だから、大してそこまでストイックな制約は感じない。
自分の作曲能力がまだまだ、ということです。日々精進です。
……話、戻しますか?一応、これSalamiさんとの対談なので、コラボの楽曲についてのことを中心に話せればいいなと思っているんですが、
ーあ、分かりました。
〜ひとまずSalamiさんと僕らBeaglesの楽曲、3曲すべてが先日すべてミックスまで終了しました。
ーお疲れ様でした。ミックスは全てBeagles側で行ってもらったので、私は最終チェックしかしていません。
そういえば、コラボ3曲はリミックスもする予定なんだよね?
〜そうです。今、何人かのヒップホップ系のトラックメイカーに話をしています。うまく話が進めばいいなと。
ーなんでヒップホップ系にしたのかな?という率直なクエスチェンを投げていい?
〜僕、ヒップホップ、好きなんです。そこまで詳しい訳でもないのだけど。。。なんていうか、すごくクリエイティブで面白いジャンルだと思うし、、、いや、もちろん他のジャンルもクリエイティブな人々は沢山いるし、大好きですよ。そしてヒップホップも好きなんです。
ある日、90年代ヒップホップを友人が色々教えてくれたんですよ。A Tribe Called QuestやDe La Soul、Main SourceやPete Rock。もうびっくりしましたよ、サンプリングセンスから音の加工や音響処理、なんていうか圧倒されました。
ーJ DillaやMadlib辺りも好きなんだよね?
〜好きですね〜!
ー私たちの楽曲が、ヒップホップ系のトラックメイカー・プロデューサーによってどう料理されるかというのは確かに面白そう。
鳴らしているジャンルがまず違うから、予想もしにくいし。楽しみだよね。
〜そうですね。まず、違うジャンルの人々にリミックスを投げたいというのが第一にあって、そこで浮かんできたのがヒップホップ。個人的にも好きだったし、彼らがどういう風に僕らのトラックをいじるのかに興味がある。
ま、リミキサーを一つのジャンルにしぼる予定はないので、今後はほかのジャンルのトラックメイカーにも話をする予定です。
ーいい感じに話がまとまるといいね。
〜そうですね。ぜひまとまっていってほしい。
では、話を僕らのコラボレーションのトラックに戻していきますか。
僕、結構Salamiさんの作るビートって、なんかイビツだなと感じるところがあって。
それは今のビートシーンの流れとも共鳴しているように思えるけど、なんかそれだけじゃないようなオフビート感がある。
例えば『2099dream』とかこちら側でサンプリングした音を、Salamiさん側でビートとして組み立ててもらったときに、あまりグルーヴを感じないビートとして鳴らされていた(笑)あの、ハイハットの役割を果たしている、ペンを叩いている音とか。
ー私ね、ビートとかあまり好きじゃないの。
〜また、元も子もないこと言っていますね。
ーなんていうか、ビートはいびつであればあるほど、そして本来の機能をそこまで果たしていない『役立たず感』とでも言えばいいのかな?そんなものが出ていればいいなと思っていて、その考え方はコラボで制作をさせてもらっている途中からだんだん強くなってきているの。
〜今作っているEPサイズのソロはそういう流れを思う存分汲んでいるんですか?
ーそうだね。っていうか、あんまりビートは強調されていないかも。
〜ちょっと聴かせてもらったけど、夜、とか、暗闇、とかが浮かんできそうな音響作品っぽかった。ダークアンビエント、というか。
ーテーマは『夜の深淵』なのよ。
最近のポストダブステップの音響を私なりに噛み砕こうとしているかもしれない。
〜確かに。何となく分かる気がします。
ポストダブステップ勢は聴いたりするんですか?
ーBurialとかCode9とか、ハイパーダブ周辺の人たちは聴いたりするかな?
恥ずかしながら、そこまで色々聴き込んでいる訳じゃないのだけどね。
〜刺激的な作品になりそうで、楽しみですね。
では、これから3曲それぞれの簡単な楽曲解説、というか制作時のエピソードとか?とちょっとずつ話していけたらと思います。
ーすごいね。音楽雑誌のインタビューみたい(笑)